Office関連のアプリを開いて編集中に起こる様々な不具合について
この不具合は2023年4月14日のMicrosoft365およびOfficeのアップデートで解決済みですが、まだ一部の環境下では依然として発生しています。
2023年に3月頃からマイクロソフトはオフィスソフトにAIを導入しました。4月になりEdgeにも本格的に搭載されるようになりました。
弊社の所有するパソコンの中にはAMD製のCPUを搭載したパソコンに限り以下の症状が発生しています。
- WordやExcelなど入力中にハングし入力することができない。
アプリは「応答なし」ではありませんが、アプリを終了して再度アプリを起動しようとしても起動しない。 - Outlookが「送信準備中」のまま送受信ができない。
アプリは終了できるが、再度起動することができない。 - Officeソフトを複数立ち上げている状態でメモ帳などを起動すると立ち上がっているアプリがハングする。
- 最悪の状態はデスクトップ画面が暗くなり数秒すると復活はするが、タスクバーが応答しなくなる。
とりあえずの改善策
タスクマネージャーを起動して(CTRLキー+SHIFTキー+ESCキーで起動できます)タスクにまだ残っているWordやExcel、Outlookアプリを選択して「タスクの終了」ボタンを押せば一時的に再度、起動は可能です。
画面やタスクバーが応答しない場合は、CTRL+ALT+DELキーをおして表示された画面から「ログアウト」をして、再度ログインすれば改善されます。
Artificial Intelligence (AI) Host for the Microsoft® Windows® Operating System and Platform x64.が原因?
Officeソフトを起動するとあるタイミングで「ai.exe」が起動され、「Artificial Intelligence (AI) Host for the Microsoft® Windows® Operating System and Platform x64.」というAI関連のプロセスが起動するようになりました。
このAIプロセスは様々な国のMicrosoft azureサーバーと通信している状態です。以前はこのai,exeという実行ファイルはローカル(パソコン本体の中で起動し通信はしていない)のみの動作だったと思われますが、マイクロソフトがAIに注力している状況ですのでazureサーバーと通信するようになったのかと思われます。
ただ、このプロセスがOfficeソフト起動時に必ず起動する訳でもないため症状の発生は今のところ把握できてはいません
弊社のパソコンでai.exeをリネーム(ai.ece.old)した場合、Artificial Intelligence (AI) Host for the Microsoft® Windows® Operating System and Platform x64.のプロセスは起動しなくなり、症状は発生しなくなりました。
しかしながら、どのような情報を収集しているのかわかりませんので、おすすめできません。
解決策
一時的にはレジストリを変更したり、ai.exeの実行ファイルをリネームするとトラブルの発生は防げますが、更新などで元に戻される場合もあります。また、マイクロソフト側で現在も改善中なのかもしれませんので、頻繁に発生している方は下記のフォルダ内にあるai.exeファイルを一時的にリネームすれば回避は可能です。(あくまで自己責任でお願いします)
C:\Program Files\Microsoft Office\root\vfs\ProgramFilesCommonX64\Microsoft Shared\Office16/ai.exe